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手探りのなかで磨き上げてきた消費者金融業界のノウハウ

1970年代半ばごろから消費者金融業界ではCDやATMの導入が一気に進み、店頭応対の密度は次第に薄れていきました。これに対して86年(昭和61年)9月、レイクでは改めてお客さまとの関係を見直すべく、PC(パーソナル・カウンセラー)制度というものを導入しました。アメリカのワコビア銀行が取り入れていたパーソナル・バンカー制度にヒントを得たもので、一人ひとりのお客さまにPCという社内資格を有する者が対応するという制度です。

PCは常日ごろから担当するお客さまの動向に心を配り、問題が起きれば早期に適切な情報提供を行うことでお客さまとのより良い関係維持に努めていくため、この制度を通じて、多くの社員が消費者金融の何たるかを自覚することができたと思います。消費者金融に限らず、クレジットやローンなどの金融商品をお客さまに上手に利用していただき、問題に直面した際に早期解決を図っていくためには、大きく分けて3つのアプローチが必要となります。

一つは「事前」、すなわち早期からの金銭教育などのことです。もう一つは「事後」。多重債務を負った人々を対象とするカウンセリングなどがこれにあたります。この2つについては、先ごろの貸金業法改正に関する論議の中でも盛んに取り上げられ、多くの建設的なご意見も出されてきたところです。これらに対し、私たち消費者金融業者として真剣に取り組むべきものが「事中」のアプローチ、すなわち、いま消費者金融をご利用中のお客さまに対するカウンセリングです。PC制度は、「事後」のカウンセリングという概念が日本にほとんど育っていない時代にスタートしかものですが、結果としてお客さまを事後カウンセリングの部分に進ませないという大きな効果がありました。

「自分たちのお客さまを多重債務者にしない」ことは、お客さまから頂戴する利息によって利益を得ている消費者金融会社の最大の企業責任です。私たちをご利用くださるお客さまを守ることは、ひいては自分たちを守ることにもなっていきます。どれだけ近代的な産業になろうとも、お客さま一人ひとりとの人間的な結びつきというものなくして、消費者金融業が成り立っていくことはありません。いま私たちは改めてハート・トゥ・ハートという与信の原点に戻り、いかにして自分たちのお客さまを守っていくかを真剣に考えていかなければならないと思っています。